中学受験で成功する「黄金法則」とは

5年生まで

5年生までは、特別に補強となる教材は必要ないように思います。なぜなら、5年生までの学習は6年生以降の志望校別演習の土台づくりであり、どの中学を志望する生徒さんにとっても、ある程度共通のものだからです。

ただし、6年生以降のハードな学習を想定すると必ずやっておかなければいけないのは「計算力の完成」です。なかなか、6年生になってから計算をフォローする時間的余裕をつくるのは難しいと思います。例えば、4・5年生のうちに、毎日の計算練習をルーティン化して、受験レベルの計算問題をキッチリと得点できるように訓練しておくのは、いかがでしょうか。計算練習のやり方についても、我々プロには、生徒さんに合ったアドバイスの引き出しがありますので、ぜひご活用ください。

6年生 夏休みまで

5年生のうちに、算数の基礎と計算力の完成が段取りできたら、まずは、6年生になりペースアップした塾の流れにキッチリとついていくことが重要です。そのうえで駒場東邦対策としましては、月刊誌「中学への算数」の「レベルアップ演習」を私は取り扱っております。なかでも計算・図形・文章題については、かなりサポートになる内容ではないかと思います。それ以上に力が付いている生徒さんには「日々の演習」をこなすことを提案していますが、結局は4科目受験なので、そこまで到達してしまったのならば、夏前の段階であれば4科のバランスを整えることを考えた方がよいかもしれません。

6年生 秋以降

6年生の秋からは勉強内容が大きく変わります。

基本的には

  1. 志望校別の対策講座
  2. 家庭での過去問練習

が二つの大きな軸です。

志望校別の講座は、指導者側も、過去問の研究・対策から逆算してテキスト・プリント作成をしますので、かなり本番に向けて、効果的な練習になると思います。しかし、過去問をはじめとする、志望校に向けた勉強の間違い直しにおいて、指導者のアドバイスの「質」が生徒の成長を左右する部分もあると思います。

特に駒場東邦の算数は、途中式、思考プロセスの書き出しにおいて、採点基準が非常に独特なため、過去問演習は必須だと思います。できれば11月いっぱいまでに、10年分の過去問を解いて、駒場東邦のキャラクターをつかんでおく必要があります。そして、過去問を解いたときの「やり直し」が最重要ですから、そのときは、必ず、先生をつかまえて質問するようにしてください。何度も書きますが、「算数は、先生と生徒のコミュニケーションが命」です。自分から「ここができない」と発信するようにしてください!

どうして、過去問を解いたあとに指導者のアドバイスが必要かというと、過去問は「解けなければいけない問題」と「解かなくてよい問題」があるからです。このあたりを経験豊富な指導者がサポートしてあげないと受験勉強のロスになることもあり得ます。我々プロが添削指導や個別指導を通じて、回答のコツや時間配分のコツを誠心誠意、伝えていきますので、ぜひご活用ください。

秋以降の勉強は、平常授業においても間違えた問題を見過ごさずに、先生に質問し、「やるべきか、やらないべきか」、「やるのであれば、どのようにやればいいか」を効率良く吸収していってください。秋以降の「なにをやればいいか」という悩みに指針を与えるためにも過去問演習は最重要な課題だと言えます。