学年別対策
著者: doctor | 最終更新日: 2013-01-31 02:56:39
5年生
5年生までにやらないと段取り的に間に合わないことがいくつかありますが、慶應中等部の準備として、特に強調したいのは、「計算の工夫」です。なかでも、「暗算で処理できる解法の知識」は、早いうちに習得しておきたいところです。例えば、0,025×1400をそのまま計算している場合ではありません。
4年生から受験勉強をしていく中で、「ペースアップ」をせまられる局面がいくつかあります。受験勉強のペースに振り回されないよう勉強のスケジュールを作成することも重要です。スケジュール作成には我々のようなプロ講師でないとお手伝いが難しいこともあります。我々プロ講師は、常に「6年秋にこうなっていたい」というのをイメージしながら学習スケジュールをアドバイスしております。
5年生においては
- まず、基礎固めをしっかりして、
- そのうえで計算の工夫をマスターしていく
必要があります。
6年生前半
慶應中等部の受験においては、解き切るのに時間がかかるような難問・奇問は、ある程度スルーしていってよいと思います。そのため6年生の前半では、塾の内容をよくマスターして、典型的な問題をきちんと正解することを心がけてください。
とくに「平面図形」「比と割合」「数の性質」は、良く出題されるうえに、つぶしきるのに結構時間がかかる範囲です。なかでも「平面図形」「比と割合」をやりこむのは、夏前までにやりきっておきたいところです。プラスアルファとして『中学への算数』の「レベルアップ演習」もこの時期にチャレンジしておきましょう。
秋以降の合格判定テストのためにも、この時期に穴をつぶしましょう。まだ学習が終わり切っていないうちから合格可能性を気にするご家庭がありますが、それは無駄です。まずは、きちんと学習範囲を網羅することを優先させましょう。それが終わらないうちは、合格判定テストを受けても「同じ土俵に乗っていない」のです。
6年生の夏休み
夏前までに必ず入試範囲を網羅して、夏休みに入りましょう。夏休みを「今までの復習」に使えないと、「夏休みにインプット」となってしまい、秋から復習というふうに後手後手になってしまい、特に親御さんは秋の合格判定に一喜一憂することになってしまいます。
基礎固めの目安には、四谷大塚『四科のまとめ』の右ページを仕上げられたかで見ることができます。50単元に及ぶ基礎を確実に固めておきましょう。慶應中等部合格の軌道に乗っている生徒ならば、かなりのスピードで処理できるはずです。
プラスアルファとしては、東京出版の『ステップアップ演習』を利用して、夏休みの間に一通りやっていただければ、いよいよ過去問演習への土台が完成したと言えるのではないでしょうか。
6年生後半
秋以降の学習でオススメなのは以下の優先順位です。
- 通っている塾の慶應中等部対策コース
- 家庭での過去問トレーニング
- 東京出版の『ステップアップ演習』
1. については、各塾の実力派講師が、手によりをかけてつくっているものですから、きちんとこなせば相当の実力がつくと思われます。
2. については、とにかく10年分は解いてほしいところ。時間配分については、生徒ごとの実力の偏りに応じてアドバイスしていきます。慶應中等部の算数は、このレベルの生徒さんにとっては、難しくは感じないはず。よって、ノーミス高速勝負となります。
3. については、解けなかった問題のみ、2回転目、3回転目、とチャレンジしていけばよいと思います。
以上の①~③の流れをある程度こなせてきたら、「苦手なんだけど慶應中等部には出ちゃう範囲」が、生徒さんごとに特定できてくると思います。苦手範囲に対応した問題を、例えば『中学への算数』のレベルアップ演習などで補充していきましょう。
通常の授業に関しては、ある程度、誠実にこなしていくべきですが、優先順位が高いのは上記のような①~③の流れです。ですからある程度通常授業の教材の復習をカットしてでも、コース別の教材や過去問演習を重要視するべきでしょう。
このような学習法を継続して、
- SAPIXの学校別オープン
- 四谷大塚の学校別判定テスト
を受けましょう。
同じ志望校のライバルと直接対決できる貴重な機会です。