プロから一言
著者: doctor | 最終更新日: 2013-01-04 07:17:43
1.麻布中学の校風
麻布中学というと「校風が自由」というのは周知のところ。制服はなく、私服で、校則もほぼありません。そういう環境が「自分で考える個人」を育むという考えのもとに設立・存続している学校です。
あるいは、校則の厳しい学校では退学になるような出来事でも、麻布中学であれば退学にならないこともあります。そこには設立者の江原素六先生の考えが反映されています。
一見すると放任主義で麻布中学の先生は生徒に何もしてくれないのでは?と思うこともあるでしょう。
しかし、放任主義の一方で、生徒が起こした出来事について単に見過ごすのではなく、先生全員が集まり、生徒の今後・将来を考えて話し合うこともあるそうです。
考え方によっては、校則を強化し、問題が起きたら退学にする、という結論もあり得ると思いますが、話し合いを重ねる中で「指導はするが退学にはしない」「自分たちの指導の延長上で生徒を人間的に成長させる」という基本路線を踏み外すことはないようです。
放任と一言で言っても、麻布中学の放任主義には、きちんとした生徒へのフォローと、生徒の成長を見守る学校としての責任感が同居したものだと言えるでしょう。
2.学園生活を謳歌するには
校則が無いのは、自由の中で自律的に将来の方向性を探っていけと言うメッセージです。ただただ羽目をはずして、何でもして良い、と考えていっても、それでは麻布中学のメッセージを十分に理解した学園生活とは言えません。
ほうっておかれても、自分自身で判断して前向きに何かにチャレンジできる生徒、そのような逸材にとっては、麻布中学は志望校とするうえで不足が無い学校だと言えるでしょう。