開成中学は、今では、日本全国の中学受験生トップ層の目標校となっています。各地方のトップ塾からもトップが受験してくるという現象が起こっています。東の開成、西の灘といったところでしょう。

首都圏中心の大手塾も、開成中学合格者数にこだわっており、厳しい競争を避けることはできません。

毎年、入試時期の報道では定番として特集され、人気も注目度もトップ校といえるでしょう。 学校側も、その人気に甘えることなく、厳しくないよう豊かな教育に努め、進学実績もトップを目指し、維持し続ける気概みなぎる成果をあげ続けています。

このようなトップ校を目指す以上、タフな受験になることはまちがいありません。 最高の準備をして、最高のテンションで、最高の力を出しきった者が、勝者となります。

算数の力が求められる学校としてだけでなく、近年では、国語の難易度も上がってきました。算数の実力が突出していれば、国語が多少弱くても何とかなる、という考えは通用しなくなってきていると感じられます。国語の１点は、算数の１点より重みがある、ともいえるのです。一般的に言って、合格者の平均点が低い科目のほうが、点数の積み増しはしやすいものです。総得点数をあげるためには、「国語」こそがポイントになる科目です。

開成中学の入試対策で重要なことは、論理的理解・思考力と、演習によるアウトプット力の強化です。知識だけでは足りません。

です。

｢開成｣ということばは、中国の古典である『易経』の中の「開物成務」に由来しているそうです。これは、「人間性を含むさまざまな物事を開拓し、人としての務めを成す」という意味で、「開成」はこの略です。

そのため、開成中学の入試では、記憶力と思考力とが、ともに要求されていると考えられます。記憶力というものは思考力を養うための土台です。知識の地道な学習と習得は当然必要です。同時に、思考力も養っていかなければ、「開成」にはつながらないのです。

みなさんが、自らを磨き上げて、開成中学に合格し、さらに高い目標に向かって進んでいかれることを祈っております。