中学受験で成功する「黄金法則」とは

駒場東邦の国語は、過去5年くらい変わることなく、次のような形で構成されています。

  • 長い文章問題が1題のみ。
  • 漢字などの知識問題もその中から出題される。
  • 選択問題も記述問題も、偏りなく配分されている。
  • 試験時間は60分。
  • 合格平均点は満120点中の64、65点ほど。

ちなみに、2010年度だけは合格平均点が高めで、73.5点でした。 この原因となったのは、2009年度の合不合テストと、さらにSAPIXの内部テストが、この年の本試験と偶然にも同じ文章を扱っていたからだと考えられます。 また、その前年の2009年では、同年度の桜蔭中と文章が一致していました。 問題作成者が入試として適切な素材を探すのは容易ではなく、どうしてもこのような事態が起こりえます。

また、駒場東邦は算数のレベルが高いことで知られていますが、それは逆に言えば、算数では点数差がつきにくいということです。 そのため、国語の出来が雌雄を決する可能性が高いと考えるべきでしょう。

文章の特徴

  • 分量は6000字から8000字くらい(原稿用紙で言えば15枚から20枚)。
  • 12歳前後の子供が主役の物語が多い。
  • 主人公の性別は毎年のように男女交互に入れ替わる。
  • 家族や友達といった身近な人々との心情的な関わり合いをテーマとすることが多い。
  • 最近2、3年は本文の前に前書きがあり、内容理解の大きな手助けとなっている。

つまり、受験生から見れば非常にとっつきやすく、同調しやすい文章であると言うことができます。

設問の特徴

  • 問題の数は全部で12問から14問ほど。
  • 漢字や語句の知識問題がそれぞれ1問ずつ。
  • 登場人物の気持ちを読み取る問題が選択式で2~4問、記述式で4~7問。
  • 主人公の性格を把握する問題、気持ちの変化を読み取る問題が120字の記述式で各1問ずつ。
  • 主人公とその他の人物が、何らかのイベントをきっかけにして、各々異なる立場からどのような気持ちになったか読み取る問題が多い。
  • 一つの設問と他の設問がリンクしていることがある(例 2009年度の問九の答えが、問十三のヒントになっていた)。